『王ドロボウJING』の作者・熊倉裕一さんは、今どうしているのでしょうか。
2006年の新連載『Q&A』が病気療養で止まってから、出版社でさえ連絡がつかない時期が10年以上続き、ファンのあいだでは死亡説まで心配されていました。
実は2017年に、ある漫画家の働きかけで居場所が分かったんです。その経緯と、2026年の新しい動きまでまとめました。
・熊倉裕一さんの現在(所在判明後も新作なし)
・2017年に赤松健さんが所在を突き止めた経緯
・病気療養による休載と2026年の新グッズ
熊倉裕一の現在は?休載から所在判明までの歩み
熊倉裕一さんは今どうしているのか、まずは結論から。そのうえで、連載が止まった2005年から、所在が判明した2017年、そして2026年の新しい動きまでを順番に見ていきます。
現在は新作の発表がないまま所在だけが判明している
熊倉裕一さんの現在をひと言でまとめると、2017年に所在と無事が確認されたものの、新作や本人のコメントは出ていないという状態です。
ここ、いちばん気になるところですよね。
代表作『王ドロボウJING』の続編『KING OF BANDIT JING』が2005年に止まり、2006年に始まった新連載『Q&A』も病気療養で中断。
その後10年以上、出版社ですら連絡がつかない時期が続きました。
2017年4月に漫画家の赤松健さんの働きかけで所在が確認され、講談社から電子書籍が出て、原画展も開かれています。
ただ、判明したのはあくまで居場所と無事だけ。
漫画家として活動を再開するかどうかは明らかにされておらず、姿を消した理由についても本人からの説明は出ていません。
Wikipediaでも「近況が不明な人物」のカテゴリに入っているのが現状です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 熊倉裕一(くまくら ゆういち) |
| 生年月日 | 1971年5月1日(2026年9月時点で55歳) |
| 出身 | 新潟県 |
| デビュー | 1994年『双剣伝』(コミックボンボン新人賞佳作) |
| 代表作 | 『王ドロボウJING』『KING OF BANDIT JING』 |
| 最後の連載 | 『Q&A』(2006年・月刊マガジンZ) |
| 現在 | 所在は確認済み、新作・本人コメントなし |
つまり今の熊倉裕一さんは、生きていることは分かっているけれど、作家としての新しい動きは止まったままというのが実態です。
王ドロボウJINGの続編が2005年に止まるまで
熊倉裕一さんは、高校を1学期で中退し、フリーターをしながら漫画を投稿していた経歴の持ち主です。
1994年に『コミックボンボン』の新人賞で佳作を取った『双剣伝』でデビューし、翌1995年から『王ドロボウJING』の連載を始めました。
ボンボンで異色だった王ドロボウJING
『王ドロボウJING』は、王ドロボウの少年ジンと、しゃべる鳥のキールが、エピソードごとに違う街を訪れてお宝を盗む物語です。
小学生向けの雑誌に載っていたのに、しゃれた台詞回しと緻密な絵がどんどん尖っていき、ボンボンの中ではかなり異色の作品になっていきました。
ボンボン版は全7巻で完結し、1999年からは『月刊マガジンZ』に移って、続編『KING OF BANDIT JING』がスタートします。
2002年にはTVアニメにもなりました。
KING OF BANDIT JINGは7巻で休載に
ところが2005年、『KING OF BANDIT JING』は第7巻まで出たところで休載に入ります。
休載の理由は、報じる媒体によって書き方が少し違います。
にじめんは「病気療養のため」と書いていますが、Wikipediaは「無期限休載」とだけ記し、病気療養は次の作品『Q&A』の休載理由として書いています。
いずれにしても、このときの休載が、そのまま20年以上続くことになりました。
ファンの感覚では「2005年で時間が止まった作品」、それが『KING OF BANDIT JING』です。
2006年の新連載Q&Aは病気療養で中断
2006年、熊倉裕一さんは同じ『月刊マガジンZ』で新連載『Q&A』を始めます。
正式なタイトルは『Q&A ~QUEEN AND AMARETTO~』です。
JINGの続きではなく新作が始まったことに、驚いたファンも多かったようですね。
ただ、この『Q&A』は病気療養のため、始まってすぐに休載してしまいます。
ニコニコ大百科によると、連載は5話で止まり、休載しているあいだに掲載誌のマガジンZそのものが休刊。
単行本は1冊も出ないまま、作品は宙に浮いた形になりました。
どんな病気だったのかは、公表されていません。
これは正直、ファンとしてはきつかったでしょうね…。
新作が始まった喜びのすぐあとに、作者の体調不良と雑誌の休刊が続いたわけですから。
『Q&A』の中断が、熊倉裕一さんが公の場に作品を出した最後の仕事になっています。
10年以上音信不通で死亡説まで出た時期
『Q&A』の中断以降、熊倉裕一さんの消息は完全に途絶えます。
出版元の講談社も所在を把握していないという、かなり異例の状態でした。
ニコニコ大百科の記事も、2012年の時点では「以後の行方は判明していない」と書いたまま、しばらく更新が止まっていたほどです。
ファンのあいだで広がった心配
単行本の著者近影でたばこを吸っている姿が載っていたこともあり、ファンのブログには「体を壊して亡くなってしまったのでは」と半ばあきらめていた、という声も残っています。
Wikipediaにもヘビースモーカーと書かれているので、そう心配する人がいたのも無理はないかもしれません。
一時期、講談社の少年誌『月刊少年シリウス』の公式ページにJINGの単行本が載り、復帰の前触れではと噂されたこともありましたが、いつの間にか消えていたそうです。
絶版と海賊版の問題
そのあいだにコミックスは絶版になり、古本屋でもなかなか見つからない状態に。
作者と連絡がつかないため、ネット上には海賊版が出回るという問題も起きていました。
作品は読みたくても読めず、作者の無事も分からない…そんな時期が10年以上続いていたわけです。
2017年に赤松健が所在を突き止めた経緯
状況が動いたのは2017年4月です。
きっかけを作ったのは、『魔法先生ネギま!』などで知られる漫画家の赤松健さんでした。
マンガ図書館Zでの無料配信がきっかけ
赤松さんが運営に関わる電子書籍サイト「マンガ図書館Z」では、2016年11月からJINGシリーズ2作の無料配信が始まっていました。
ただ、作者本人の確認が取れないままの配信だったため、権利関係をはっきりさせる必要がありました。
そこで赤松さんたちは、講談社でさえ把握していなかった熊倉裕一さんの行方を調べ続けたそうです。
ニコニコ大百科によると、所在が分かったらすぐに連絡を取ることを、講談社の重役クラスにまで約束していたといいます。
2017年4月27日の発表
そして2017年4月27日、赤松さんが「熊倉裕一先生の所在が確認されました」と発表します。
マンガ図書館Zでの配信は止め、講談社から正式に電子化する、という内容でした。
このニュースは一気に広がり、「JING」がトレンドに入ったり、Yahoo!のトップに載ったりするほどの反響があったそうです。
長年のファンのブログには「こんなに嬉しい事はない」という喜びの声が残っています。
……なんか、じんわりしますよね。
10年以上探され続けて、やっと無事が分かったわけですから。
熊倉裕一さんの「現在」が語られるときの起点は、この2017年4月の所在判明です。
所在判明後の電子書籍化と原画展
所在が分かってからの動きは、かなり早いものでした。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2017年4月27日 | 赤松健さんが所在確認を発表 |
| 2017年6月26日 | 電子版とアニメ配信の決定が告知される |
| 2017年7月28日 | 講談社から『王ドロボウJING』全7巻・『KING OF BANDIT JING』全7巻の電子版配信開始 |
| 2017年7月28日 | dアニメストアでアニメ全13話とOVAの見放題配信開始 |
| 2017年8月19日〜9月3日 | BOOKMARK浅草橋で原画展を開催 |
電子版の告知には「王ドロボウの帰還」という言葉が使われ、胸が熱くなったというファンの声も多く見られました。
原画展は入場無料の2期制
原画展は東京・浅草橋の「BOOKMARK浅草橋」で開かれ、入場は無料。
1st SHOT(8月19日〜25日)と2nd SHOT(8月26日〜9月3日)で、展示される原画の一部が入れ替わる形でした。
画集や全14巻から選ばれたカラーイラスト、初公開の原画などが並んだそうです。
ただ、展示されたのは過去の原画で、新しく描かれたイラストはなかったという来場者の記録もあります。
熊倉さん本人が会場に姿を見せた、という情報も見当たりません。
作品は「帰還」したものの、作者自身が表に出てくることはなかった、というのが2017年の動きです。
2026年に王ドロボウJINGの新規グッズが登場
2017年のあとは、しばらく大きな動きはありませんでした。
ニコニコ大百科も、2020年の時点で熊倉さん本人からの発表や新作の知らせはないと書いています。
そんな中、2026年7月に久しぶりのニュースが出ました。
まるくじで全22種のグッズ
オンラインくじサービスの「まるくじ」で、『王ドロボウJING』の新規オリジナルグッズが2026年7月24日から8月23日まで販売されたんです。
コミックナタリーの記事によると、価格は1個880円(税込)で、ハズレなしの受注販売。
ラインナップは全22種で、ビジュアルボードやアクリルスタンド、缶バッジには原作のイラストが使われました。
グラスには、ジンとキールが必殺技「キールロワイヤル」を出すコマがデザインされています。
新しい描き下ろしではない
ここで注意したいのは、使われているのが原作のイラストだという点です。
グッズが出たからといって、熊倉さんが新しく絵を描いたわけではありません。
それでも、20年以上前に止まった作品に令和の今グッズが出るのは、ファンにとっては「夢じゃないよね?」と言いたくなるほどの出来事だったようです。
2026年の時点でも、作品は動いているのに作者の近況は分からない、という状態は変わっていません。
復帰を待つファンの声
所在判明から9年がたった今も、熊倉裕一さんの復帰を待つ声は根強く残っています。
2017年の電子化ニュースのコメント欄には、「俺はまだ熊倉先生復活を諦めていない」「電子版が売れたら体調次第で復帰の話も出てくるかも」といった書き込みが並びました。
原画展の告知にも「熊倉先生復活しとくれ!」という声が寄せられています。
2023年のはてな匿名ダイアリーにも、「なんとか復調して連載再開したりしないかなぁ」という投稿が残っていました。
2026年のグッズ発売を受けて、ファンのブログでは「来年2027年は原画展から10年の節目。もう一度やってほしい」という呼びかけも出ています。
……分かりますよね、この気持ち。
新作が出ていないのに、20年近く待ち続けるファンがいる。それ自体が熊倉裕一さんの作品の力を物語っていると思います。
熊倉裕一の現在を調べる人向けの関連情報
熊倉裕一さんについて一緒に検索されているのが、画力や病気、Q&Aの行方、画集といった話題です。ここではそれぞれを整理しておきます。
熊倉裕一の画力が今も話題になる理由
熊倉裕一さんの名前とセットで検索されることが多いのが「画力」です。
緻密に描き込まれた背景やキャラクター、そして芸術作品のようなカラーページが、熊倉作品のいちばんの特徴として挙げられています。
カラーページがそのまま単行本に
ボンボン版の最後のエピソード「色彩都市の少女編」は、絵の完成度が高すぎて、カラーページがそのままコミックスに収録されたほどだと言われています。
意外なことに、熊倉さんが生まれて初めて描いたカラー絵は、『王ドロボウJING』の連載開始の予告カットだったそうです。
ディズニー作品や『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』など、海外のアニメーションから大きな影響を受けたと本人は語っています。
テレビ台に描かれた原画
2017年の原画展では、『KING OF BANDIT JING』の「赤い風車と恋愛税編」の見開きカラー原画が撮影可能で、ネット上に一気に広まりました。
来場したファンによると、この絵は紙やキャンバスではなく、テレビ台の板に直接描かれていたものらしい、とのことです。
この話はX(旧Twitter)でも何度も話題になっています。
デジタル作画が当たり前になった今こそ、アナログでここまで描き込んだ熊倉裕一さんの画力が改めて注目されているわけです。
熊倉裕一の病気は公表されていない
「熊倉裕一 病気」と検索する人も多いですが、どんな病気だったのかは公表されていません。
はっきりしているのは、2006年に始まった『Q&A』が病気療養のため休載になったということだけです。
2005年の『KING OF BANDIT JING』の休載についても、にじめんは病気療養が理由だと書いています。
一部のファンのあいだでは、長く活動していないことから「病気の影響で絵が描けなくなったのでは」と心配する声もあります。
ただ、これは本人や出版社が認めた話ではありません。
所在が判明した2017年以降も、体調について本人からのコメントは出ていないので、今の健康状態も分からないままです。
病名も現在の体調も不明で、分かっているのは「病気療養で休載した」という事実だけです。
熊倉裕一のQ&Aは2022年も未完のまま
2006年に始まった『Q&A ~QUEEN AND AMARETTO~』は、今も未完のままです。
単行本は出ておらず、掲載された回は雑誌の付録の小冊子や画集のような形でしか手に入らなかった、というファンの記憶も残っています。
復刊ドットコムでの投票
復刊を望むファンは、復刊ドットコムで投票を呼びかけてきました。
2022年4月に書かれたファンのブログによると、投票は2010年に始まり、2020年4月の時点で77票だったそうです。
JINGシリーズも、かつて復刊ドットコムで投票が集まり、年月を経て新装版が出た経緯があります。
ただ、『Q&A』は作品そのものを読んだ人が少ないぶん、票が集まりにくいのが現状のようです。
2022年を過ぎても、『Q&A』は熊倉裕一さんの「幻の最終作」のままになっています。
熊倉裕一の画集と作品一覧
熊倉裕一さんの作品を振り返っておきます。
| 作品 | 内容 |
|---|---|
| 『MOPNSTER』 | 初投稿作品 |
| 『双剣伝』 | デビュー作(1994年・コミックボンボン新人賞佳作) |
| 『楽園少年(パラダイスボーイ)・パンク』 | 第3作 |
| 『王ドロボウJING』 | 1995年〜コミックボンボン、全7巻(新装版も全7巻) |
| 『KING OF BANDIT JING』 | 1999年〜月刊マガジンZ、第7巻まで |
| 『Q&A』 | 2006年〜月刊マガジンZ、単行本なし |
画集は3冊が知られています。
- 『u-1 kumakura works 1995〜2001 熊倉裕一画集』
- 『u-1 kumakura works hidden graphics 熊倉裕一拾遺集』(限定1000部、完売)
- 『JING:C@RDs』
特に拾遺集は限定1000部で、今では手に入れるのがかなり難しい一冊です。
ちなみに、元アシスタントには漫画家のタモリはタルさんがいます。
新作はなくても、電子版で全14巻を読める今は、熊倉作品に触れやすい時期だと言えます。
熊倉裕一の現在のまとめ
- 熊倉裕一は1971年5月1日生まれ、新潟県出身の漫画家
- 1994年に『双剣伝』でデビューした
- 代表作は1995年に始まった『王ドロボウJING』
- 続編『KING OF BANDIT JING』は2005年に第7巻で休載した
- 2006年の新連載『Q&A』は病気療養で休載し、単行本は出ていない
- その後10年以上、講談社も所在を把握していなかった
- ファンのあいだでは一時、死亡説まで心配された
- 2017年4月27日、赤松健が所在確認を発表した
- きっかけはマンガ図書館Zでの権利整理だった
- 2017年7月28日から講談社で電子版の配信が始まった
- 2017年8月から9月にBOOKMARK浅草橋で原画展が開かれた
- 2026年7月から8月に、まるくじで新規グッズ全22種が販売された
- グッズは原作イラストを使ったもので、描き下ろしではない
- 病名や現在の体調は公表されていない
- 所在は判明したが、新作や本人のコメントは出ていない


