渡瀬暁彦さんの現在を調べていて、「そもそもこの人って俳優なの?」と手が止まった方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
名前で検索するとドラマのタイトルがずらっと並ぶのに、出演シーンがどこにも見当たらない……という、ちょっと不思議な検索結果になるんですよね。
実は渡瀬暁彦さんはカメラの前ではなく後ろの人で、しかも俳優・渡瀬恒彦さんの長男。父から届いていたリポート用紙3枚の感想の話まで知ると、この人の現在の見え方がガラッと変わりますよ。
・渡瀬暁彦の現在の肩書きと、公開クレジットが確認できる最後の作品
・演出から編成・プロデュースへ回っていったクレジットの移り変わり
・大学・母親・嫁・薬丸裕英との関係など、周辺で検索されている話の答え
渡瀬暁彦の現在とTBSでの仕事
まずは肝心のところから。渡瀬暁彦さんの現在の立ち位置と、いま公開データベースで追いかけられる仕事の範囲を整理していきますね。
現在はTBSのドラマ演出家でプロデューサー
結論からいきます。
渡瀬暁彦さんは俳優ではなく、TBSのテレビドラマを作る側の人です。
番組表.Gガイドの人物ページでは、ジャンルがはっきり「テレビ番組演出家 プロデューサー」と書かれています。
Wikipediaの渡瀬恒彦さんの項目にも「長男・暁彦はTBSのテレビドラマディレクター」と記載があり、こちらでも制作側の人物として扱われています。
ここ、検索していて混乱しやすいポイントなんですよ。
WEBザテレビジョンやTVガイドWebの人物ページでは、渡瀬暁彦さんの名前の下にドラマのタイトルが「出演作品」のような形でずらっと並びます。
でも中身を開くと、作品ごとの表記は「演出」「プロデューサー」。
つまり俳優として出た記録はどのデータベースにもなく、スタッフとしての参加を人物ページにぶら下げているだけなんですね。
肩書きの表記がサイトごとに揺れている
同じ人物なのに、サイトによって扱いがバラバラです。
番組表.Gガイドは「テレビ番組演出家 プロデューサー」と職種で明記。
WEBザテレビジョンは人物枠に入れたうえで作品ごとに役職を出す形。
ORICON NEWSにいたっては生年月日も出身地も空欄で、商品情報と2015年4月のTV出演記録が並んでいるだけでした。
この表記ゆれが、「渡瀬暁彦は俳優なのかスタッフなのか」という混乱の正体だと思います。
公開クレジットは2021年が最後
ここが「現在」を知りたい人にとって、いちばん知りたい部分ですよね。
ドラマのクレジットを年代順に整理しているちゃんねるレビューの人物ページでは、最新の関連番組が2021年1月17日放映の『天国と地獄〜サイコな2人〜』になっています。
映画.comの関連ドラマも4件で、2022年以降の作品は入っていません。
WEBザテレビジョンにいたっては2018年の『ブラックペアン』が最後です。
複数のデータベースを突き合わせても、一般に公開されている範囲で確認できる渡瀬暁彦さんの最後のクレジットは2021年1月期の日曜劇場ということになります。
ただ、ここは慎重に読んでほしいところなんです。
クレジットが出ていない=仕事をしていない、ではありません。
編成やプロデュースといった立場は、そもそも作品によっては名前が前面に出ないポジションですし、テレビ局の社員であれば制作以外の部署に異動することも普通にあります。
データベースに載るのはあくまで「ドラマのスタッフ表に名前が出たとき」だけ。
そこから先の話は公表されていないので、2021年以降の動向については、確認できる公開情報が見当たらないというのが正確な言い方になります。
演出から編成・プロデュースへ移った
クレジットを年代順に並べると、担当の名前が途中で変わっていくのが見えてきます。
2009年の『スマイル』から2018年の『ブラックペアン』までは、ほぼ一貫して「演出」。
その間に『赤めだか』『わたしを離さないで』でプロデューサーを挟んでいます。
そして2020年の『病室で念仏を唱えないでください』では「編成」、2021年の『天国と地獄〜サイコな2人〜』では「編成・プロデュース」という表記になりました。
現場でカメラを回す側から、企画と枠を動かす側へ。
クレジットの文字だけを追っても、立ち位置が変わっていったことは読み取れますよね。
「編成」というクレジットが出てくるのは2020年から
確認できた範囲では、渡瀬暁彦さんのクレジットに「編成」の文字が初めて出てくるのが2020年1月期の金曜ドラマです。
翌2021年の日曜劇場では、その編成にプロデュースが加わりました。
1年で担当表記が積み上がっているので、局内での役割が広がっていた時期だったと考えてよさそうです。
天国と地獄で担った編成・プロデュース
公開クレジットの最後になっている『天国と地獄〜サイコな2人〜』は、けっこうな話題作でした。
2021年1月17日から3月21日まで、TBS系の日曜劇場で放送された綾瀬はるかさん主演のドラマです。
脚本は森下佳子さんのオリジナル。
鹿児島・奄美大島に伝わる「月と太陽の伝説」をモチーフにした、男女の中身が入れ替わるサスペンスでした。
このスタッフ表で、編成・プロデュースとして名前が出ているのが渡瀬暁彦さんです。
ほかにプロデュースが中島啓介さん、演出は平川雄一朗さん・青山貴洋さん・松木彩さんという布陣でした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送期間 | 2021年1月17日〜3月21日 |
| 放送枠 | TBS系 日曜劇場 |
| 主演 | 綾瀬はるか |
| 脚本 | 森下佳子(オリジナル脚本) |
| 編成・プロデュース | 渡瀬暁彦 |
| プロデュース | 中島啓介 |
| 演出 | 平川雄一朗、青山貴洋、松木彩 |
綾瀬はるかさんと森下佳子さんという、TBSドラマの看板の組み合わせ。
その枠に編成として関わっていたわけですから、局内でそれなりに重い仕事を任されていたことがうかがえます。
ブラックペアン続編には参加していない
ここ、勘違いされやすいので先に書いておきますね。
TVガイドWebの渡瀬暁彦さんのページには、2024年7月7日放送開始の『ブラックペアン シーズン2』が並んでいます。
これを見て「2024年も現役で関わっている」と読んだ方もいると思うんです。
でも、Wikipediaのシーズン2のスタッフ欄を確認すると、演出は西浦正記さん・加藤亜季子さん・伊東祥宏さん、プロデューサーは武藤淳さん・佐久間晃嗣さん。
渡瀬暁彦さんの名前が出てくるのは2018年のシーズン1だけで、シーズン2のスタッフ表には入っていません。
TVガイドWeb側が、シリーズ単位で作品を人物にぶら下げている仕様なんですね。
| シーズン1(2018年) | シーズン2(2024年) | |
|---|---|---|
| 演出 | 福澤克雄、田中健太、渡瀬暁彦、青山貴洋 | 西浦正記、加藤亜季子、伊東祥宏 |
| 脚本 | 丑尾健太郎、神田優、槌谷健 | 槌谷健、守口悠介 |
| プロデューサー | 川嶋龍太郎、峠田浩 | 武藤淳、佐久間晃嗣 |
データベースの表示を鵜呑みにすると、6年ぶんずれた現在像を掴むことになります。
調べていて、ここは正直あぶないなと思いました。
父・渡瀬恒彦を亡くした2017年の仕事
渡瀬暁彦さんの現在を語るうえで、父・渡瀬恒彦さんの存在は外せません。
渡瀬恒彦さんが亡くなったのは2017年3月14日。
その翌月、2017年4月期のTBS日曜劇場『小さな巨人』で、渡瀬暁彦さんは演出を担当しています。
そしてこの作品の宣伝インタビューに、暁彦さん本人が登場しているんです。
父を見送った直後に、父が生きた業界の真ん中で自分の担当作を背負う。
……その状況を想像すると、ちょっと言葉が出ませんでした。
同じ2017年の10月期には『監獄のお姫さま』でも演出を担当していて、この年は演出として2本の連続ドラマを走らせていたことになります。
父と息子のやり取りとして残っているエピソードもいいんですよ。
渡瀬恒彦さんは、息子が担当した作品についてリポート用紙3枚ほどの感想をよく書いて送っていたそうです。
そして暁彦さん本人の言葉として、「おやじにほめられたのは『大奥』第8話と『クロコーチ』初回」という発言が残っています。
3枚びっしり書いてくる父から、ほめられたのは2回だけ。
なんというか、この親子の距離感、いいですよね。
南極大陸で実現した親子共演
渡瀬恒彦さんは生前、「いつか息子の担当する作品に出演したい」と語っていました。
それが叶ったのが2011年のTBS日曜劇場『南極大陸』です。
このとき渡瀬暁彦さんは助監督として現場に入っており、渡瀬恒彦さんは出演者として同じ作品に参加しました。
片方はカメラの前、片方はカメラの後ろ。
形は違っても、同じ現場に親子で立てたわけです。
渡瀬暁彦の現在を調べる人向けの関連情報
ここからは、渡瀬暁彦さんと一緒によく検索されている話題をまとめて片付けていきます。作品歴から母親・嫁・大学、そして薬丸裕英さんとの意外な接点までいきますよ。
これまでの演出・プロデュース作品
渡瀬暁彦さんが関わってきた作品を、確認できたぶんだけ年代順に並べてみました。
ほぼTBSの連続ドラマで固まっているのが特徴です。
| 年 | 作品 | 担当 |
|---|---|---|
| 2009年 | スマイル(金曜ドラマ) | 演出 |
| 2010年 | GM・踊れドクター(日曜劇場) | 演出 |
| 2010年 | ブラッディ・マンデイ シーズン2 | 演出 |
| 2011年 | 専業主婦探偵〜私はシャドウ(金曜ドラマ) | 演出 |
| 2011年 | 南極大陸(日曜劇場) | 助監督 |
| 2012年 | パパドル!(木曜ドラマ9) | 演出 |
| 2012年 | 大奥〜誕生[有功・家光篇](金曜ドラマ) | 演出 |
| 2013年 | クロコーチ(金曜ドラマ) | 演出 |
| 2014年 | アリスの棘(金曜ドラマ) | 演出 |
| 2015年 | テレビ未来遺産 ORANGE〜1.17 命懸けで闘った消防士の魂の物語〜 | 演出 |
| 2015年 | 赤めだか | プロデューサー |
| 2016年 | わたしを離さないで(金曜ドラマ) | プロデューサー |
| 2016年 | 死幣 ―DEATH CASH― | 演出 |
| 2017年 | レンタルの恋 | 演出 |
| 2017年 | 小さな巨人(日曜劇場) | 演出 |
| 2017年 | 監獄のお姫さま | 演出 |
| 2018年 | ブラックペアン(日曜劇場) | 演出 |
| 2020年 | 病室で念仏を唱えないでください(金曜ドラマ) | 編成 |
| 2021年 | 天国と地獄〜サイコな2人〜(日曜劇場) | 編成・プロデュース |
『大奥』『クロコーチ』『わたしを離さないで』『小さな巨人』『ブラックペアン』と、名前を聞けば思い出せる作品がずらり。
2000年代後半から2020年代初頭までのTBSドラマを、演出とプロデュースの両側から支えてきた人という見方ができますね。
プロフィールに生年月日の記載はない
「渡瀬暁彦 プロフィール」で検索している方も多いのですが、ここは正直、収穫が薄いです。
WEBザテレビジョン、ORICON NEWS、映画.com、allcinema、TVガイドWeb、番組表.Gガイド。
主要な人物データベースを一通り見ましたが、生年月日・出身地・血液型といった基本プロフィールはどこにも記載がありませんでした。
読み方が「わたせあきひこ」であること、職種が演出家・プロデューサーであることくらいです。
テレビ局の社員は基本的にタレント登録されないので、当然といえば当然なんですよね。
名前がクレジットに出るぶん人物ページは作られるものの、中身は作品リストだけ、という状態になっています。
大学はどこか公表されていない
サジェストにもしっかり出てくる「渡瀬暁彦 大学」。
調べた範囲では、渡瀬暁彦さん本人の出身大学は公表されていません。
人物データベースにも学歴欄はなく、インタビュー記事でも触れられていませんでした。
ちなみに検索結果に大学の話が混ざってくるのは、父・渡瀬恒彦さんの学歴エピソードが有名すぎるからだと思います。
渡瀬恒彦さんは三田学園中学・高校を経て、1浪で早稲田大学法学部へ入学。
ところがドイツ語文法の1単位が取れず抹籍になっていて、2002年の『徹子の部屋』では自身の抹籍証明書をテレビで披露しています。
父のこの話が強烈なので、息子の学歴を探すと父の情報にぶつかる、という構図です。
母親は父の2度目の妻・渡瀬い保
「渡瀬暁彦の母親は誰」という検索も多いので、ここも整理しておきますね。
渡瀬恒彦さんは2度結婚しています。
1度目の妻が女優の大原麗子さんで、1973年から1978年まで。
2度目の妻が渡瀬い保さんで、1979年3月12日に婚約が発表されました。
当時は元OLの一般女性で、芸能界の人ではありません。
そして息子1人・娘1人はこの渡瀬い保さんとの間の子どもなので、渡瀬暁彦さんの母親はい保さんということになります。
大原麗子さんとの間に子どもはいません。
い保さんは、渡瀬恒彦さんの晩年のがん闘病を献身的に支え続けたと記録されています。
1979年から2017年まで、38年。
裏方に徹した人だったんだなと思わされます。
嫁や子供の情報は見つからない
「渡瀬暁彦 嫁」もサジェストに出てきますが、こちらは残念ながら答えを出せません。
確認した範囲のどのソースにも、渡瀬暁彦さん本人の結婚・配偶者・子どもに関する記載はありませんでした。
そもそもテレビ局の社員で、生年月日すら公表されていない立場です。
家族構成が表に出ていないのはむしろ自然なところで、噂として流れているものも見当たりませんでした。
検索されているのは、たぶん「渡瀬恒彦の息子」という肩書きへの関心の延長なんだと思います。
薬丸裕英とのAD時代のエピソード
サジェストに突然「薬丸裕英」が出てくるので、なんだこれ?と思った方もいますよね。
これ、渡瀬暁彦さんのAD時代の話として流れているエピソードなんです。
薬丸裕英さんが司会を務めていたTBSの朝の情報番組『はなまるマーケット』(1996〜2014年)。
この現場でADをしていたのが渡瀬暁彦さんで、薬丸さんは彼が渡瀬恒彦さんの息子だと知らずに厳しく当たっていた、といわれています。
それを知った渡瀬恒彦さんが、生放送中に薬丸さんへ「あんまりうちの息子をいじめないでくださいよ」と声をかけた、というオチです。
ただ、この話は一次ソースを確認できませんでした。
現時点では、出どころのはっきりしない語り継がれ話として受け取っておくのが安全です。
ADからスタートして日曜劇場の編成・プロデュースまで行った、という道のり自体は、公開されているクレジットとも矛盾しないんですけどね。
渡瀬暁彦の現在のまとめ
- 渡瀬暁彦は俳優ではなくTBSのテレビドラマ演出家・プロデューサー
- 番組表.Gガイドの職種表記は「テレビ番組演出家 プロデューサー」
- 俳優・渡瀬恒彦(1944-2017)の長男にあたる
- 公開データベースで確認できる最後のクレジットは2021年1月期『天国と地獄〜サイコな2人〜』
- 2022年以降のドラマクレジットは、確認できる公開情報が見当たらない
- 『天国と地獄〜サイコな2人〜』での担当は編成・プロデュース
- 2020年『病室で念仏を唱えないでください』では編成を担当
- 2009年『スマイル』から2018年『ブラックペアン』までは主に演出
- 『ブラックペアン』はシーズン1のみの参加で、2024年のシーズン2のスタッフ表に名前はない
- 父の死去翌月にあたる2017年4月期『小さな巨人』で演出を担当した
- 2011年『南極大陸』では助監督を務め、出演者の父と同じ現場に立った
- 父はリポート用紙3枚ほどの感想を息子の担当作に書いて送っていたとされる
- 本人は「おやじにほめられたのは『大奥』第8話と『クロコーチ』初回」と語っている
- 母親は渡瀬恒彦の2度目の妻・渡瀬い保で、元OLの一般女性
- 本人の生年月日・出身地・出身大学・結婚に関する情報は公表されていない
- 『はなまるマーケット』のAD時代に薬丸裕英と接点があったという話は一次ソース未確認


