米津玄師の病気は3つ!マルファン症候群・ASD・うつ病を本人の言葉で解説

米津玄師の病気は3つ!マルファン症候群・ASD・うつ病を本人の言葉で解説

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米津玄師さんについて「病気があるって聞いたけど、どんな病気なの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。

実は米津玄師さんは、自ら3つの病気・障害を公表しています。マルファン症候群(疑い)・高機能自閉症(ASD)・うつ病の3つです。

「1日20時間寝ていた」「近所のスーパーに行くまで1時間かかった」――そんなリアルなエピソードを本人が自ら語っており、読むと米津さんのことがきっと以前より深く見えてくると思います。

この記事を読むとわかること
・米津玄師さんが公表している3つの病気(マルファン症候群・ASD・うつ病)の内容と症状
・右目を前髪で隠す理由と病気との関係
・3つの病気と音楽の才能がどう結びついているのか

米津玄師が公表した病気の種類と症状

米津玄師さんが自ら公表している病気は、実は3つ——マルファン症候群(疑い)・高機能自閉症(ASD)・うつ病です。それぞれがどんな病気で、どのような症状があるのか、本人の言葉も交えながら詳しくご紹介します。

マルファン症候群の疑いを公表した経緯

米津玄師さんがマルファン症候群の疑いを公表したのは、2018年10月18日に創刊されたファッション誌「HIGHSNOBIETY JAPAN」のWebインタビューがきっかけでした。

きっかけはなんとTwitter(現X)だったそうで、ファンから「マルファン症候群ではないか?」と指摘を受けたことで米津さん自身が調べるようになったと言います。

インタビューの中でご本人はこのように語っています。

「ツイッターで言われて知ったんですけれど、マルファン症候群っていうのがあるらしくて。その疑いがあります、調べてみてくださいって言われて。検索してその特徴を見たら、画像にまんま俺みたいな人が出てくるんです。四肢が長くって。それが発覚して、自分は最初からそうだったんだなって思うようになりました。」

画像検索して「まんま俺みたいな人が出てくる」という表現、なんか生々しくてリアルですよね。

さらにこうも続けています。

「今思い返せば、なんか、ちょっと違うな、っていう感じがありました。昔は、なんでそうなのか全然意識してなかったですけど、だんだん頭もよくなってきて、自分のことを俯瞰で見られるようになってきてから、なるほど、そういうことだったんだな、って思うように。それにもっともらしい名前がついて、ようやく解答を得て、スッキリしました。」

長年感じていた「自分の身体への違和感」に、ようやく名前がついた瞬間だったんですね。

注意しておきたいのは、米津玄師さんはマルファン症候群の「疑いがある」と語っており、医師による正式な診断を受けたとは明言していません。あくまでも「自分はそうかもしれない」という段階での発言である点は押さえておきましょう。

マルファン症候群とは何か

マルファン症候群とは、遺伝子(FBN1遺伝子=フィブリリン1遺伝子)の変異により、細胞と細胞をつなぐ結合組織が生まれつき弱くなる病気です。

国の「指定難病167号」に認定されており、日本国内には約2万人の患者がいるとされています(出生5千〜1万人あたりに1人の割合)。

遺伝性が強く、患者の75%は親からの遺伝(常染色体優性遺伝)ですが、残りの25%は突然変異によって発症するとされています。

難病マルファン症候群の症状と身体への影響

マルファン症候群の主な症状は、骨格・眼・心臓血管の3つの領域に現れます。

領域 主な症状
骨格 高身長・細長い手足・長い指・猫背・側弯症(背骨の湾曲)・胸の変形
水晶体(レンズ)のずれ・強度近視
心臓血管 大動脈の拡張・大動脈解離・弁膜症

米津玄師さんの場合、身長188cmという高身長、細長い手足と指、猫背(側弯症)といった外見的特徴が、マルファン症候群の典型的な症状と重なると指摘されています。

本人も自身の猫背についてこのように語っています。

「すごい猫背なんですよ(笑)。これまでは写真を撮る時も必要以上に背をまっすぐ伸ばしたりしてたんですけど。マルファン症候群の症状の一つに、骨の湾曲みたいなものがあるらしくて。俺の背骨ってめっちゃ曲がってるんですよ。たぶん、そもそものことなんですよね。」

また、以前に歯並びが悪いとされていた点についても、マルファン症候群の骨格異常(高口蓋)が関係している可能性があるとされており、現在は歯科矯正で改善されています。

大動脈解離という命に関わるリスク

マルファン症候群の中で最も危険な症状が「大動脈解離」です。

心臓の血管(大動脈)が弱くなり、気づかないうちに血管が拡大してある日突然裂けてしまうことがあります。最悪の場合、命に関わる深刻な事態につながる可能性があります。

このリスクを管理するため、マルファン症候群の患者は半年に1回程度、心エコーで心臓の血管(バルサルバ洞)の拡大具合を定期的に検査することが推奨されています。

また激しい運動(血圧が急激に上がる筋トレや接触スポーツなど)は症状を悪化させる可能性があるため、避けることが望ましいとされています。米津さんのようなダンスやライブ活動も、管理が必要な運動に分類されますが、適切な医療管理のもとで活動されていることを願うばかりです。

高機能自閉症(ASD)と診断された経緯

マルファン症候群の疑いとは別に、米津玄師さんはもう一つの病気・障害を公表しています。それが高機能自閉症(ASD:自閉スペクトラム症)です。

こちらはマルファン症候群よりも前に、2015年11月発売のROCKIN’ON JAPAN誌の2万字インタビューで告白されました。診断されたのは20歳の時だといいます。

本人が明らかにしているのは「高機能自閉症」という診断名ですが、医学的には現在の診断基準(DSM-5)では「ASD(自閉スペクトラム症)」という名称が使われており、高機能自閉症やアスペルガー症候群などがこの中に統合されています。

「他人とのかかわりへの対処法を模索し、自分が他の人とは何かが違うと感じていた」という米津さんにとって、この診断名を得たことは「腑に落ちた」経験だったようです。

「昔から、自分は他の人と違うと感じていた。学生時代、他人とうまくコミュニケーションが取れなかった。他人が何を言っているのか理解できなかった。」

こんな言葉を読むと、幼少期からずっと感じてきた疎外感というものが、どれだけ孤独だったかが伝わってきますよね。

アスペルガー症候群との違い

よく混同されますが、高機能自閉症とアスペルガー症候群には医学的な違いがあります。

診断名 知的発達の遅れ 言語発達の遅れ
高機能自閉症 なし あり(乳幼児期)
アスペルガー症候群 なし なし

米津玄師さんは医師から「高機能自閉症」と診断を受けていますが、現在では成長に伴いこれらの違いが明確でなくなることも多く、専門家によっては「アスペルガー症候群に近い」と見る意見もあります。

幼少期から感じていた他者との「違和感」

米津玄師さんが高機能自閉症の診断を受ける前から、幼少期に感じていた「他者との違和感」については、複数のインタビューで詳細に語られています。

「学校に通ってたらクラスの中で共同生活をしなきゃいけないわけなんですけれど、そこで最初はみんな何を言ってるのか全然わかんなかったんですよ。自分だけ違う国の人間というか。自分は日本語をしゃべってるつもりなんだけど、相手の言ってること、何を意図してるのか全然わかんなくて。」

これは読んでいてどこか胸が痛くなる言葉ですよね。

自分が日本語を話しているつもりなのに、周囲の人が何を考えているかがわからない。その感覚は、周囲の人との間に「見えない壁」があるような感覚だったのではないでしょうか。

幼少時代の特徴として米津さんが語っているのは次のようなことです。

  • 外で遊ぶのが嫌いだった
  • 両親とも上手く交流できなかった
  • 友達とも上手く付き合えなかった
  • 他人の言っていることが理解できなかった
  • 1人で作業するのが好きだった

こうした特性は、今になって振り返れば高機能自閉症(ASD)の典型的な特徴に合致しています。

「僕はずっと普通の人になりたかったんですよ、子どもの頃から。普通ではないっていう感覚によって苦しい思いをしてきた自覚もあって。」

という言葉には、ぐっとくるものがあります。

その一方で、コミュニケーションの規則性を自分で分析し学習するという、独特の対処法を編み出していたようです。「人の話をしてるところを端から眺めて、どういうふうにキャッチボールが成り立ってるのかをリサーチして勉強した」と語っています。

社会のルールを感覚ではなく「観察と分析」で学んでいた米津さん。……そういうところが、今の緻密な音楽性につながっているのかもしれませんね。

バンド活動で直面したコミュニケーションの壁

高機能自閉症(ASD)の特性は、米津玄師さんのバンド活動にも大きな影響を与えました。

幼少期からの音楽への才能は、中学時代のバンド活動で開花しはじめました。コピー曲だけでなく、オリジナルの楽曲も多く作り、この時期からすでに音楽への才能がはっきりと現れていたといいます。

ただし、バンドという「チームで動く」形式はASDの特性を持つ米津さんにとって難しい面もありました。

自分がやりたいことをバンドメンバーにうまく伝えることができず、けんかをして解散してしまうというケースが繰り返されたと本人は語っています。

「バンドが向いてなくてやれなかった」という言葉がその経験をよく表しています。

そこで米津さんが選んだのが、ボーカロイド(初音ミク)を使った「一人で完結する音楽制作」でした。「ハチ」という名義でニコニコ動画に楽曲を投稿しはじめ、他者との協調を必要としない形で音楽の才能を解放することに成功します。

バンドで壁にぶつかったことが、逆に独自のソロアーティストとしての道を切り開くきっかけになったというのは、今となっては大きな転換点だったといえるでしょう。

うつ病を患った時期のリアルなエピソード

米津玄師さんが公表している3つ目の病気が、うつ病です。

こちらはご本人の公式サイト「REISSUE RECORDS」のブログで告白されました。本人の言葉を引用します。

「別に隠しておくようなことでもない気がしてきたので書くけど、自分は鬱を煩っていたことがあって、その間は最低な生活を送ることが多かった。そして今尚たまにあのときの気分を思い出すことがある。時間のながれるスピードが死ぬほど早くなって、気がついたら半袖じゃ暮らせない気候になってたり、近所のスーパーに行く決心をしてから帰ってくるまで1時間くらいかかったり、1日20時間くらい寝てたり。」

1日20時間も寝ていたというのは、普通ではありません。そして「近所のスーパーに行くまで1時間かかる」という表現は、うつ病特有の「何もできない」状態をリアルに伝えています。

これはきつかったでしょうね…。

うつ病の時期については詳細な時期は明言されていませんが、20代の経験として公式ブログに書かれているとのことです。

米津さんはこの時期についても「今尚たまにあのときの気分を思い出すことがある」と記しており、完全に無関係になったわけではないことを示唆しています。

それでもこうした経験を「別に隠しておくようなことでもない」とブログに書ける率直さは、同じような状況にある多くのファンにとって勇気をくれる言葉だったのではないでしょうか。

米津玄師の病気を調べる人向けの関連情報

米津玄師さんの病気に関連して、よく調べられる話題についてもお答えします。右目を隠す理由や、病気と音楽の才能との関係、現在の活動状況まで、気になるポイントをまとめました。

右目を前髪で隠す理由は病気と関係あり?

米津玄師さんのトレードマークといえば、長い前髪で右目を隠すスタイルですよね。

「これって目に障害があるの?」と気になっている方も多いかと思いますが、目自体の障害が原因ではありません。

米津さんの目を隠すスタイルの背景には、高機能自閉症(ASD)の特性である「他者の視線への強い苦手意識」が関係していると考えられています。

ASDの特性として、「他人に見られること」「視線を合わせること」への緊張感・苦手意識を持つ人は多いです。目を隠すことで、人と目が合う機会が減り、精神的な安心感を得ているのではないかと分析されています。

また、米津さんは自分の体について「すごく気持ち悪い身体で生まれてきた」という表現を用いており、自分の外見を隠すような大きめの服を好んできたという経緯もあります。髪で目を隠すスタイルも、そういった「自分を隠したい」という気持ちの延長線上にあったのかもしれません。

ただし「最近になってようやく、それでいいって思えるようにはなってきた」とも語っており、自分の身体や特性を少しずつ受け入れてきていることがわかります。

発達障害と音楽の天才性の関係

「発達障害と天才性に関係はあるの?」という疑問はよく聞きますが、米津玄師さんの場合は関係が深いと考える専門家や研究者も多いです。

ASDの特性として知られる「特定の分野への強い集中力(過集中)」と「こだわりの強さ」は、音楽・芸術分野では大きな武器になります。

米津さん自身も、人とのコミュニケーションが難しいぶん、音楽や絵という表現手段に全精力を注いできたと語っています。

「自分の音楽性も、そういうところから来てるんだと思うんですよ。社会的でなければならないというか、何かに対して溶け込もうとするというか、そういうものが自分が音楽を作るときの一つの指針としてあるんですよね。」

つまり「社会に溶け込めない疎外感」こそが、米津さんの音楽の根源になっているというわけです。これは非常に興味深い話ですよね。

実際、米津玄師さんの才能は多岐にわたります。

才能の領域 具体的な内容
作曲能力 ボカロ時代含め100曲以上。Nintendo・PlayStation等の有名タイアップ多数
作詞能力 プロデューサーのつんく♂氏も「天才」と絶賛
絵・デザイン アルバムジャケット・PVのイラストを自ら手がける
カリスマ性 ハチ名義の頃から謎めいた存在感で世界的注目を集める

「自分のことを天才だと思いながら生きてこれている。何の根拠もないその無敵感みたいなものが、自分は一度も折れることもなくここまで来た感じがしていて。」

という言葉からも、ASDの特性と音楽への没頭が互いに作用しながら今の米津玄師さんをつくっているのだとわかります。

病気を抱えながら続けるライブ活動の現在

3つの病気・障害を公表している米津玄師さんですが、現在も精力的に音楽活動を続けています。

2023年には全国ツアー「米津玄師 2023 TOUR / 空想」を全国11会場・全24公演で開催し、約21万人を動員しました。

マルファン症候群の疑いがあることを踏まえると、激しいダンスやライブパフォーマンスは身体への負担も大きいはずです。それでもステージに立ち続け、ファンに音楽を届けている姿は、多くの人を勇気づけています。

ASDについても、本人は「5分くらいしゃべったらもういいやってなる」と語るほどコミュニケーションが苦手だと言いながらも、インタビューや対談では真摯に言葉を選んで語っています。かつてやりたくなかったライブについても、「自分が自分のことを好きでいるために、自分の嫌な部分も全部出す必要があった」という境地に達したと語っています。

うつ病も「今尚たまに思い出す」と語っており、完全に無関係ではないかもしれませんが、それでも音楽を作り続けている。……その事実には、シンプルにすごいなと思います。

複数の病気公表への世間の声

米津玄師さんが複数の病気・障害を公表したことは、世間に大きな反響を呼びました。

特に高機能自閉症(ASD)の公表については、発達障害を持つ子供のいる親御さんたちから感謝の声が多く寄せられています。

「息子は高機能自閉症を持っているのですが、(米津さんの公表は)我が子に未来あり、と思わせてくれる」

「米津玄師が自閉症だったというのを読んだ上でLemonを聴いたら泣く」

といった声が多く見られ、米津さんの音楽と病気の公表が「希望の光」として多くの人に受け取られていることがわかります。

また、マルファン症候群の当事者からも、「米津玄師さんがマルファン症候群に言及してくれたことで、この病気の認知度が上がった」という声が出ています。

米津玄師さんの病気の公表は、同じ境遇にある人々にとってのロールモデルとなり、生きることへの勇気をもたらしているのです。

一方で、「マルファン症候群は疑い段階であり確定診断ではない」という点を丁寧に指摘する声もあります。正確な情報を伝えることの大切さも改めて感じさせられます。

米津玄師の病気まとめ

  • 米津玄師さんが公表している病気・障害は主に3つ:マルファン症候群(疑い)、高機能自閉症(ASD)、うつ病(過去)
  • マルファン症候群は2018年HIGHSNOBIETY JAPANのインタビューで公表。Twitterのファンに指摘されて知った
  • マルファン症候群は結合組織が弱くなる遺伝性の難病で、国の指定難病167号に認定されている
  • 米津さんは医師の正式な診断を受けたとは明言しておらず、「疑いがある」という段階の発言
  • 高機能自閉症(ASD)は20歳の時に診断を受け、2015年ROCKIN’ON JAPAN誌の2万字インタビューで告白
  • 幼少期から「他者との違和感」を強く感じており、ASDの診断でその理由に納得した
  • ASDの特性から、バンド活動では人間関係に苦労し解散を繰り返した
  • 一人で完結するボーカロイド制作(ハチ名義)に転向したことで才能が開花した
  • うつ病は20代に経験し、公式サイトのブログで告白。1日20時間寝ていた時期もあった
  • 近所のスーパーに行く決心から帰宅まで1時間かかるほどの状態だったこともある
  • 右目を前髪で隠すスタイルは、目自体の障害ではなくASDによる視線への苦手意識が関係とされる
  • ASDの「特定分野への過集中・こだわりの強さ」が音楽の才能に直結しているとされる
  • 「社会に溶け込めない疎外感」が米津さんの音楽の根源と本人は語っている
  • 病気を抱えながらも2023年ツアーで約21万人を動員するなど現在も精力的に活動中
  • 複数の病気公表は発達障害を持つ子供の親や当事者から「希望の光」として受け取られている

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